2011年12月22日

日本の木製窓の現状、業界の歩み。

国産木製窓メーカーの現状
 確たる調査データーはないが、日本国内で、製造設備を持ってオーダーに答えてくれる木製窓メーカーは十数社、そのうち本州では十社程度と思われる。

経営規模はほとんど従業員10から15人ほどの小さな会社である。営業経歴は10年から25年でそれほど歴史のある業種でもないが、最も長いところは四半世紀を超えている。一からスタートした会社もあるがたいていは木工関連からの参入が多い。

製造品目は、引戸、外開き窓、内開き窓、ドア、カーテン,ウオール等、外国の木製窓メーカーに比べて非常に多品種に及ぶ.殆どのメーカーは注文生産で、北欧や北アメリカのメーカーのように規格品を大量生産しているところはない。これは、日本の木製窓の業界の大きな特徴であり、ますますすその傾向が強くなってきている。

木製窓業界の歩み
現在、木製の窓のことを、木製サッシと呼んで、ほとんどこの呼称が、日本の建築業界に定着したといっていい、しかし、日本の窓メーカーが産声をあげた頃、四半世紀前には木製サッシという言葉は使われていなかった。ごく少数の関係者が使っていたのは、木製窓、あるいは、ドイツ窓、という言葉だった、そうして、この目新しい商品にいち早く目をつけて普及活動を進めていたのが、高橋硝子(株)の野本氏、シュレーゲル(株)の吉村氏そして関東仮設機材(株)の南雄三氏の三人である。

木製窓研究会.TWOの発足
前出の三人に福井セーレンの大谷氏、富山の(株)メーカーの下条氏、それに私が加わり、木製窓研究会なるものを発足させた。

この会はずいぶんと気楽な会で,会則もなければ、会費の徴収もなく、会長すらいなかったのである。会合は不定期開催だったが、たいては北陸開催で、あるときは越前海岸のカニ料理旅館で越前ガニを食しながら、ということもあった。


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